「病院で検査しても異常なし。でも毎日だるい、眠れない、やる気が出ない…」
それは、単なるストレスや疲れなどが原因ではなく、“栄養不足”からきているかもしれないという話をします。
原因不明の体調不良とは?
よくある不調の例
なんとなく調子が悪い…。でも病院でも健康診断でも「異常なし」と言われる——そんな経験はありませんか?
現代人の多くが訴える「原因不明の体調不良」には“栄養不足”が関係しているかもしれません。
ここでは、ビタミンや鉄不足が不調を引き起こす理由と、改善に役立つ食生活・栄養療法をご紹介していきます。
原因不明の体調不良、以下のような症状がよく見られます。
- 朝起きても疲れが取れていない
- 日中に強い眠気や倦怠感がある
- めまいや立ちくらみを感じる
- PMS(月経前症候群)がつらくなってきた
- 夜なかなか眠れない、眠りが浅い
- やる気が出ない、気分が落ち込む
- 肌荒れや便秘など、なんとなく不調が続く
これらの症状は、どれも「軽い不調」のように見えますが、積み重なることで日常生活の質を大きく下げてしまいます。
「血液検査で異常なし」でも症状がある理由
医療機関で血液検査を受けたのに「異常はありません」と言われる。
それでも、体は明らかに何かおかしい…。このようなケースでは、「数値に出ない栄養の偏り」や「隠れた不足」が原因になっている可能性があります。
たとえば、鉄・ビタミンB群・マグネシウムなど、体のエネルギー代謝やホルモンバランスに関わる栄養素は、通常の健康診断では詳細にチェックされないことがほとんどです。
そのため、数値上は“正常”でも、実際には必要な栄養が足りていない状態=「機能性栄養不足」に陥っているケースが少なくありません。
このような“見えない栄養不足”を整えることで、長年悩んでいた不調が改善されることもあります。
なぜ現代人は栄養不足になりやすいのか?
ビタミン・ミネラルが心身に与える役割
私たちの体は、わずかな栄養素がないだけで心身に大きな影響を受けます。
ビタミンB群は脳神経の働きを支え、鉄や亜鉛はエネルギー代謝や免疫にも関係しています。
栄養は単に「足りていればOK」ではなく、「適切なバランスと吸収」が必要です。
現代人に不足しやすい栄養素
以下のような栄養素は、特に現代人のライフスタイルにおいて不足しやすい傾向があります。
- 鉄:特に女性やダイエット中の人は不足しがち。慢性的な疲労や冷え、集中力の低下の原因に。
- ビタミンB群:加工食品や糖質中心の食生活では消耗されやすい。メンタルや睡眠にも影響。
- 亜鉛:皮膚や粘膜の健康、免疫力、味覚機能などに関わる。現代食では摂取が難しい。
栄養不足が起きる生活習慣の例
日々のちょっとした習慣が、栄養不足を引き起こしているかもしれません。
- 朝食を抜いている
- コンビニ食や外食が多い
- 野菜やタンパク質をあまり摂らない
- 甘いもの・カフェインに頼っている
- ストレスが多く、睡眠が不足している
これらはすべて、体の中の栄養バランスを崩す要因です。
オーソモレキュラー療法とは?
栄養療法としての考え方
オーソモレキュラー療法(分子整合栄養医学)は、体の不調を必要な栄養素を“分子レベル”で補うことによって改善するというアプローチです。
薬に頼る前に、体内の栄養状態を見直すことで、自己治癒力を高めていこうという自然な方法です。
栄養と不調に関するエビデンス
・鉄欠乏と鬱症状
・ビタミンB群の不足と神経伝達の乱れ
・亜鉛の不足と味覚障害や免疫機能の低下
・タンパク質の不足とホルモンバランスの崩れ
これらは、実際に臨床でもよく知られた関連です。最近では「慢性疲労症候群」や「PMS」に対する栄養アプローチも注目されています。
血液検査から何が分かるか?
オーソモレキュラーでは、通常の健康診断とは異なる視点で血液検査を読み取ります。
たとえば、「基準値内」でもその人の状態にとっては不足している兆候があることがあるのです。
たんぱく質やフェリチン、亜鉛、ビタミンB12などを詳細に見ることで、どの栄養が不足しているかが見えてきます。
まず何をすればいいの?
自己チェックリスト
以下に1つでも当てはまれば、栄養不足の可能性があります。
- 朝食を抜いている or 食欲がない
- 甘いものやカフェインをよく摂る
- 日中やたらと眠くなる
- 夜寝つきが悪い or 寝ても疲れが取れない
- 気分の波が大きい・イライラしやすい
- 肌荒れや髪のパサつきが気になる
簡単に取り入れられる食事改善
- 朝食に卵と納豆を追加する
- コンビニでもゆで卵・チキンサラダ・味噌汁を選ぶ
- 飲み物を甘いカフェオレ→無糖のプロテインドリンクに
- ご飯だけでなく、タンパク質と野菜を意識
一般向けのおすすめ栄養素・サプリ
- 鉄(フェリチンが低い方):女性に特におすすめ
- ビタミンBコンプレックス:メンタルや疲労感に
- プロテイン:朝や間食に活用できる手軽なタンパク源
※摂取には医師や専門家のアドバイスも参考にしましょう
私自身も、うつ病だった時に栄養管理を徹底してとても症状が改善した経験があるので、一人でも多くの方のご自身の身体と向き合うきっかけになってもらえたら嬉しいです。
原因不明の不調に悩んでいるなら、ぜひ一度、「栄養の視点」から自分の体を見直してみてください。
・「異常なし」と言われたけど不調がある
・生活習慣に思い当たる節がある
・薬に頼る前に自然な方法で整えたい
そんな方は、まず食生活を一つ見直すことから始めてみましょう。
もし自分で判断が難しいと感じたら、オーソモレキュラー栄養療法を行っている医療機関やカウンセラーに相談するのも一つの方法です。
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