なんとなく気分が沈む日。
頭では「やらなきゃ」と思っているのに、体も心もついてこない。
そんな“しんどい状態”のとき、私たちはつい無理をしたり、逆に何もできずに自己嫌悪に陥ってしまいがちです。
そんなときこそ、「書くこと」で心を整える時間を持ってみませんか?
ジャーナリングには、思考を整理し、感情を落ち着け、自分の本音に気づかせてくれる力があります。
この記事では、メンタルが不安定なときにこそ役立つ「お悩み解決×思考整理」のすすめ方をご紹介します。
この記事はこんな人におすすめ
- 不安や焦りで頭がいっぱいになってしまう
- 落ち込んでいる理由が自分でもよくわからない
- 感情に振り回されずに、冷静に整理したい
- ネガティブ思考を手放したい
- 思考整理のための具体的な書き方を知りたい
メンタルが不安定な時、頭の中はどうなっている?
感情と思考がグルグルして止まらない
気分が不安定なとき、私たちの頭の中では、感情と言葉がとめどなく巡っています。
「なんでうまくいかないの?」「また同じことを繰り返してる…」
そんなふうに、感情と思考が混ざってしまい、冷静に考える余白がなくなっていくのです。
考えすぎ・自分責め・未来の不安が悪循環に
不安や落ち込みが強くなると、「考えすぎ→自分責め→未来の不安」というループに入りやすくなります。
特にまじめな人ほど、「どうにかしなきゃ」と頭をフル回転させ、逆に心が疲れ果ててしまうのです。
頭の中を“言語化”するだけで心が軽くなる理由
「書く」ことが脳に与えるメンタル的メリット
実は、“書く”という行動には、脳の整理機能を助ける働きがあります。
紙に書くことで、混乱していた思考を「見える化」し、感情と距離を取れるようになるのです。
思考を“外に出す”ことで冷静さが戻る
モヤモヤしたまま頭の中に留めておくのではなく、
外に出す=書き出すことで、自然と心が整理されていきます。
これは、カウンセリングでも活用されている方法のひとつ。
言語化することで、自分を客観的に見つめ直すことができるのです。
誰でもできる!思考整理の基本
必要なのはノートとペンだけ
思考整理に特別な道具やスキルはいりません。
用意するのは、ノートとペンだけ。デジタルではなく、手書きが特におすすめです。
手を動かすことで、思考が自然とゆるみます。
初めは「思ったことをそのまま書く」だけ
思考整理の基本は「思ったことをそのまま書く」だけ。
うまく言葉にならなくても大丈夫。
頭に浮かんだ言葉を、心のままに書き出してみてください。
おすすめの書き出し例
- 「なんかモヤモヤする…」
- 「うまくいかない気がする」
- 「今、何を考えてるんだろう」
- 「どうしてこんなに疲れてるんだろう」
- 「なんで自分は悩んでるんだろう」
最初はたった1行でもOK。
言葉にしていくことで、自分との対話が始まります。
書き出すことで、頭で考えていた時には発見できなかった自分の奥底の気持ちに気が付けるようになるのが、思考整理のいいところ。とにかく、自分の気持ちを吐き出してみましょう。
応用編:ネガティブ思考に振り回されない「思考整理」ワーク
ネガティブな思考にとらわれているときは、「なんとなく不安」「どうせうまくいかない」など、感情の渦に飲み込まれてしまいがちです。
そんなときこそ、「書くこと」で冷静さを取り戻すことができます。
ここでは、感情・理想・ギャップ・行動の4つの視点から思考を整理するワークをご紹介します。
①今の感情・悩み
今感じていることを、どんなにネガティブでもそのまま書き出しましょう。
「焦っている」「泣きたい」「疲れた」「何もしたくない」——感情の吐き出しからスタートです。
感情を吐き出した後は、なぜそう思っているのか?を深堀りして自分の悩みに名前を付けてみましょう。
感情の整理
下記のようにとにかく書き出す。
- 「疲れた」
- 「仕事に行きたくない」
- 「○○のことが心配で眠れない」
- 「イライラする」
- 「なぜか落ち込む」
自分の悩みに名前を付ける【○○を、○○するには?】
「なぜ」その感情になっているのか、自分に問いかけてみましょう。
- なぜ疲れている?
- なぜ仕事に行きたくない? など
この段階で、今の感情の理由を自分なりに理解して言語化しておくことが重要です。
感情の理由が明確になったら、【○○を、○○するには?】に当てはめて自分の悩みに名前をつけてみましょう。
例:
- 感情)仕事に行きたくない
- 理由を明確にする)なぜ仕事に行きたくない?
- 理由)人間関係(特に上司との相性)に悩んでいるから
- 悩みの名前)今の上司との関係を改善するには?
といった具合に考えていきましょう。
②理想の状態
悩みに名前を付けたら、今度は自分の理想の状態を想像してみます。
「どうなったら安心できる?」「本当はどうしたい?」
未来の理想像を自由に書いてみましょう。
行動・気持ち・周囲との関係など、ありたい姿を思い描いてください。
③理想の状態までのギャップ(行動・能力・環境)
次に、現状と理想のあいだにある差を整理します。
3つの視点に分けて書くのがポイントです。
現状の整理
- 行動:やれていないこと、避けていることは?
- 能力:不足している知識・スキル・経験は?
- 環境:周囲の状況、時間、場所、人間関係などは?
現状→理想のギャップを埋めるための具体的なアクションを整理
理想の状態になるために、下記のように考えてみてください。
- 自分が行動すれば変えることができることはなにか?
- スキルアップすれば解決できることはあるか?
- 環境を変えて解決できることはあるか?
例
- 自分が行動すれば変えることができることはなにか?
- 上司に自分から笑顔で挨拶してみる
- 言われる前に先回りして行動する など
- スキルアップすれば解決できることはあるか?
- いつも指摘されているエクセルの能力を上げて、業務成果を上げる
- 営業の成績を上げるために、営業力を鍛えるための本を読む など
- 環境を変えて解決できることはあるか?
- オフィス以外で上司と過ごす時間を増やしてみる(外で一緒にランチや飲み会に誘うなど)
- 部署移動をお願いしてみる
- 転職を検討してみる など
④行動スケジュール
最後に、「では今からできることは?」を考えてみましょう。
大きな目標じゃなくても構いません。
今日、今週、今月と、小さな行動を1つだけでも決めてみてください。
大事なことは、いつまでになにをするか期限を決めること。期限を決めないと、明日でいいや。。。と人は思いなかなか行動出来ないものです。
小さな一歩からで大丈夫。少しずつの行動で、自分の人生は変えることができます。
「客観視」「行動」「本音」が自然と見えてくる
このワークを通して、「本当はどうしたかったのか」「何に疲れていたのか」が見えてきます。
ただ気分に流されるのではなく、自分の本音と行動をつなぐヒントが自然と浮かび上がってくるのです。
続けるコツと、自分に優しくなるための書き方
週に1回でもOK!「続けられる仕組み」を作る
毎日じゃなくても大丈夫。
「週末の朝に10分だけ」「寝る前に1ページだけ」など、自分に合ったリズムを見つけてみましょう。
「うまく書こう」と思わないこと
綺麗に書こう、正しい言葉にしようとする必要はありません。
ジャーナリングは“正解のない自分との対話”。
気軽に、ラフに、書きたいように書くことが大切です。
大切なのは“自分とつながる時間”
思考整理ジャーナリングは、自分と向き合う静かなひととき。
書くことで、心の奥にあった思いに気づいたり、優しく自分を励ますこともできるようになります。
まとめ|書くことで、心も行動も動き出す
「なんとなくしんどい」「理由はわからないけどモヤモヤする」——そんな時こそ、ノートを開いて、ペンを持ってみてください。
書くことで、あなたの中にある感情、思考、本音が自然と整理されていきます。
そして、「今の自分にできる小さな一歩」が見つかるはずです。
メンタルがしんどい時こそ、“書く”という優しいセルフケアを。
思考整理は、あなたの心に寄り添ってくれるツールになります。
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